生命保険料控除・扶養などの追加控除から戻る所得税の目安を自動計算
年末調整は、会社員やパート・アルバイトの方の1年間の所得税を年末に精算する手続きです。毎月の給与から天引きされる源泉所得税は、生命保険料控除や扶養の状況などを反映していない「概算」で計算されています。そのため年末に正しい年税額を計算し直すと、多めに引かれていた分が戻ってきます。これが年末調整の「還付金」です。逆に、年の途中で扶養が減ったなどの場合は不足分が追加で徴収されることもあります。
年末調整で「新たに反映される所得控除」によって戻る所得税は、次の式で概算できます。
還付金の目安 = 追加で反映される所得控除額 × 所得税の限界税率 × 1.021
所得控除が増えると、その分だけ課税所得が下がり、税率を掛けた所得税が安くなります。給与天引きの段階でこれらの控除が反映されていなかった場合、年末調整でまとめて精算されて戻ってくるという仕組みです。末尾の 1.021 は、所得税に上乗せされる復興特別所得税(税額の2.1%・2037年まで)を含めるための係数です。本ツールはこの式に沿って、追加控除額の合計・所得税の還付目安・翌年度の住民税の軽減目安を一度に表示します。
所得税は課税所得に応じて5%・10%・20%・23%・33%・40%・45%と段階的に上がる累進課税です。「限界税率」とは、その人の課税所得に対して最後に適用されている税率のことで、控除が増えたときに減る税額はこの税率で決まります。たとえば課税所得が300万円の方は限界税率10%、課税所得が500万円の方は20%です。同じ10万円の控除でも、税率10%の人は約1万円、20%の人は約2万円の還付になり、所得が高い人ほど同じ控除での還付額は大きくなります。自分の限界税率がわからない場合は、源泉徴収票の「課税される所得金額」のおおよその水準から選んでください。
年末調整で反映できる代表的な所得控除には次のものがあります。生命保険料控除は新制度で一般・介護医療・個人年金の3区分があり合計で最高12万円、地震保険料控除は最高5万円です。iDeCo(個人型確定拠出年金)や小規模企業共済等掛金控除は支払額が全額控除されます。扶養控除は一般の扶養親族が1人あたり38万円(特定扶養親族は63万円)、配偶者控除・配偶者特別控除は本人と配偶者の所得に応じて最高38万円です。これらは控除証明書や扶養の状況をもとに入力してください。控除額や適用要件の詳細は国税庁のサイトでご確認ください。
年末調整の還付金は、一般に12月または翌年1月の給与と一緒に支払われます(会社の処理時期により前後します)。生命保険料控除証明書や扶養控除等申告書を勤務先に提出することで反映されるため、提出を忘れると本来戻るはずの還付が受けられません。年末調整で控除し忘れた分(医療費控除やふるさと納税の一部など年末調整で扱えないものを含む)は、翌年の確定申告(還付申告)で取り戻すことができます。
「追加控除額がいくらで、どのくらい還付されるのか」を一目で確認できる早見表です。下の数値は、本ツールと同じ計算式(追加控除額 × 限界税率 × 1.021)で算出した所得税の還付目安です。実際にはその年に源泉徴収された税額が還付の上限になります。
| 追加控除額の合計 | 還付目安(税率5%) | 還付目安(税率10%) | 還付目安(税率20%) |
|---|---|---|---|
| 5万円 | 2,552円 | 5,104円 | 10,209円 |
| 10万円 | 5,104円 | 10,209円 | 20,419円 |
| 20万円 | 10,209円 | 20,419円 | 40,839円 |
| 38万円(扶養1人) | 19,399円 | 38,798円 | 77,596円 |
| 76万円(扶養2人) | 38,798円 | 77,596円 | 155,192円 |
※ 復興特別所得税(2.1%)を含む所得税のみの概算です。翌年度の住民税の軽減(控除額の約10%)は含んでいません。実際の還付額はその年に源泉徴収された税額や他の控除・端数処理により変動します。正確な金額は上の計算ツールや勤務先・税務署でご確認ください。